湿度による身体への症状|室内の湿度対策や冷暖房設備の考え方
日本は高温多湿の国です。
夏場は、じめじめとした湿気により、体調不良になる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、湿度による身体への症状について解説します。
湿度対策についても解説するので、健康のため、快適な家で暮らすための参考としてください。
多湿によって起こりうる症状
湿気の多い時期は、体調を崩しやすくなります。
なぜなら、湿度が高いと、体内の水分や外に排出されず、体内に溜まってしまうためです。
そのため、頭痛やだるさなど、さまざまな症状が起こってしまいます。
具体的にどのような症状があるのか、いくつかの例を見ていきましょう。
食欲不振
湿度が高いと、消化不良を起こしやすくなり、食欲不振になってしまいます。
なぜなら、体内の消化吸収や水分代謝がうまくできなくなってしまうためです。
対策として、温かい飲み物や食べ物を摂るようにしましょう。
冷たいものは、さらに消化不良を悪化させてしまう可能性があるので、身体を冷やさないように気を付けて、温かく吸収しやすい食事を心がけてください。
身体のだるさ
湿度が高いと、体力の消耗が激しくなりやすい傾向があります。
体内の水分が外に出ていかずに、熱がこもってしまうためです。
熱がこもってしまうことから、微熱のような感覚を感じる方もいるでしょう。
とくに梅雨の時期は、低気圧の関係で、さらにだるく感じてしまいます。
むくみ
消化不良になることは、むくみの原因になります。
通常であれば排泄されるはずの水分が溜まってしまうことにより、むくみの原因となってしまうのです。
むくみを解消するには、カリウムを接種するようにしてください。
また、発汗作用で水分を外に排出するために、ゆっくり湯舟に浸かることも効果的です。
冷え
湿度というと、夏場の蒸し暑さをイメージする方が多いかもしれませんが、じつは冷えの原因にもなります。
人間の身体は、汗をかくことで体温を調節していますが、湿度が高いと、汗による調節ができなくなってしまうのです。
発汗が上手くいかなくなると、代謝が悪くなり、血液の循環が滞ってしまい、冷えにつながります。
自律神経の乱れ
湿度は、自律神経を乱す原因になります。
とくに梅雨の時期は気圧の変化により、自律神経が乱れやすい時期です。
体調不良になったり気分が落ち込みやすくなったりするので、室内の湿度コントロールを徹底しましょう。
夏場の蒸し暑さは湿度によるもの
夏場は、じめじめした不快な蒸し暑さを感じます。
この蒸し暑さは、夏の温度の高さによる影響ではなく、湿度の影響です。
人の身体は汗により体温を調節しますが、湿度が高いと汗による調節ができません。
そのため、体温が下がりづらくなり、暑く感じてしまうのです。
湿度が高いと熱中症になる可能性が高い
湿度が高いと、身体の中に熱がたまりやすくなるため、熱中症になりやすいです。
とくに熱中症になりやすいとされているのは、湿度が75%以上のとき。
夏の猛暑日でなくても、湿度が高い環境では、熱中症になってしまう可能性が高いです。
たとえ気温がそこまで高くないとしても、湿度の影響で熱中症の発生率は高まります。
人が快適と感じられる湿度目安
人が快適と感じられる湿度目安は、40~60%とされています。
湿度の高さから体調不良になる場合もありますが、室内が乾燥しすぎるのも、良い環境ではありません。
室内が乾燥しすぎると、ノドや肌に影響を与えてしまいます。
乾燥しやすい季節には、加湿器を使って湿度を保つようにしてください。
湿度を一定に保つ目安として、室内に湿度計を置いておくと良いでしょう。
簡単に行える室内の湿度対策
室内の湿度対策は、日常的な工夫やアイテムでコントロールできます。
湿度を高くしないためにも、乾燥させすぎないためにも、工夫して快適な湿度を保つようにしましょう。
こまめな換気
基本的に、室内の換気はこまめに行いましょう。
換気をしないと、空気が滞留して湿気がたまりやすくなってしまいます。
また、換気は室内に新鮮な空気を取り入れるためにも行った方が良いでしょう。
リネンカーテン
リネンカーテンとは、麻を使用したカーテンです。
リネンカーテンは、湿度を調整してくれる調湿効果を得られます。
湿度が高いときは水分を吸い込み、湿度が低いときには湿気を放出してくれるので、とても便利です。
ただし、あくまでカーテンの範囲になるため、あまりにも大きい部屋では、そこまでの効果は感じられないでしょう。
除湿器
湿度が高いときには、除湿器を利用しましょう。
近年では、サーキュレーター付きの除湿器や、衣類乾燥機能のついた除湿器もあります。
また、エアコンの除湿機能を利用するのも良いでしょう。
除湿剤
押し入れやクローゼットなど、密閉空間の湿気除去には、除湿剤を利用しましょう。
密閉空間は、湿気が溜まりやすいです。
身体に大きな影響は与えませんが、カビの発生原因となってしまいます。
除湿剤の他に、炭を置いておいても、効果があります。
湿度対策を考えた冷暖房設備
湿度対策の一つとして、冷暖房設備による影響も考えておきましょう。
基本的に冷暖房をつけていれば、高湿になることは防げます。
しかし、湿度によるカビの対策として、こまめなメンテナンスが必要です。
たとえば、エアコンの場合、フィルター内に湿度が溜まってしまい、カビが発生しやすくなります。
そのままエアコンを使い続ければ、カビの胞子を室内に送風する形になってしまうので、身体に悪影響を与えてます。
また、冷暖房による乾燥のしすぎにも注意しておきましょう。
冷暖房をつけておくと、基本的には室内は乾燥しますが、乾燥しすぎてしまう可能性があります。
乾燥しすぎた室内は、肌やノドに影響を与えてしまうため、良い環境とは言えません。
快適な湿度を保てる冷暖房設備を設置するというのも、湿気対策の一つと言えます。
快適な湿度と室温を感じられる輻射式冷暖房ラジアン
輻射式冷暖房ラジアンは、輻射パネルを利用した冷暖房です。
パネルを利用して温めたり冷やしたりするため、温度変化はとてもゆるやかで、極端は温度差を感じません。
湿度対策に関しては、パネルによって温度変化させるため、乾燥しやすい冬場でも、送風による空気乾燥を防ぎます。
夏場はパネルを結露させて湿度をコントロールするため、高湿を防ぎ、除湿器などを利用せずに快適な湿度を保てます。
また輻射式冷暖房は、電源を切った後でも一定時間除湿効果が続くので、省エネ効果も感じられるでしょう。
簡単なアイテムや工夫で室内の湿度調整をすることも大事ですが、冷暖房設備による乾燥や高湿の影響は大きいです。
快適な湿度を保つために、冷暖房設備から検討してみてはいかがでしょうか。