温風・冷風による身体への影響|風を起こさない輻射式冷暖房
家庭における冷暖房設備は、送風による温度調整を行うものが多く、素早く室内の温度を変化させます。
しかし、温風や冷風は、身体に良い影響を与えません。
そこで今回は、温風・冷風による人体への影響、デメリットについて解説します。
また、風による影響として、以下の記事も参考にしてください。
温風による身体への影響
温風は、直接的に身体を温めてくれますが、メリットだけではありません。
温風による最大のデメリットは、乾燥です。
冬場はもともと空気が乾燥しているので、温風を浴びることで、さらに乾燥を感じてしまいます。
その結果、肌が乾燥してしまったり、ひどい場合は脱水症状になる恐れもあるのです。
このように、温風による不調は「暖房病」と言われています。
暖房病は、正式な病名ではなく、暖房による身体の不調で、以下のような症状がみられます。
- 脱水症状
- めまい
- 頭痛
- 鼻づまり
- じんましん
- 乾燥
など。
「暖房病」と呼ばれていますが、すべての暖房が不調につながるわけではなく、主に温風が原因と考えられます。
なぜなら、温風による温まった空気は、上昇して部屋の天井部分にたまってしまい、頭を温めて足を冷やす形になってしまうためです。
頭を過剰に温めてしまうことで、脳の血管が拡張子、片頭痛やめまいを引き起こします。
温風自体が悪影響ではありませんが、使い方に注意しなければいけません。
温風による暖房のデメリット
温風暖房は、身体全体が温まらないというデメリットがあります。
上記でも解説したように、温かい空気は性質上、部屋の上部にたまります。
そのため、身体全体は温まらず、上半身のみを温めてしまうのです。
とくに末端冷え性のように、足元の冷えが気になる方にとっては、大きなデメリットに感じてしまうでしょう。
冷風による身体への影響
冷風は、身体にとって良い影響が少ないです。
冷たい風を受けると、身体の血液循環が悪くなり、さまざまな部分に負担をかけてしまいます。
たとえ冷風を受ける場所が局所であっても、身体全体の温度を下げてしまうのです。
その結果、肩こりや免疫低下といった症状に悩まされます。
また、ある研究によると、冷風は人の睡眠において覚醒回数を増やすという結果が出ているのです。
以下は、送風の少ない天井冷房とエアコン冷房で比べた場合の結果になります。
送風中の覚醒回数、心拍上昇回数 、体動回数を比較すると、一晩当たりの回数はいずれも天井冷房の方が有意に少なかった。これは、天井冷房条件の方が、送風時の風速が小さく、かつ 、一晩あたりの送風回数が少ないために、覚醒刺激になりにくかったと考えられ る 。
この研究からも、送風によるデメリットを感じられるでしょう。
冷風による冷房のデメリット
冷風による冷房のデメリットは、身体を冷やしすぎてしまう点です。
風は身体の表面の気化熱をとることで体温を下げます。
そのため、冷風による冷房は「風」と「冷たさ」の2つで、身体を冷やしてしまうのです。
冷風によって「寒い」と感じてしまうのは、必要以上に冷やしてしまうためだと言われています。
送風による冷暖房のメリット
温風や冷風によるデメリットについて解説してきましたが、送風を行う冷暖房は、デメリットだけではありません。
送風を行う冷暖房は、素早く部屋の温度を変えるメリットがあります。
また、送風口に近づくことで、局所的に身体を温めたり冷やしたりできます。
ただ、気を付けたいのは、長時間の利用です。
送風による冷暖房がデメリットとして働く主な原因は、長時間の利用によるもの。
長時間や睡眠中に利用していると、何かしらの不調を感じてしまいやすいです。
用途に合わせて冷暖房を使い分ければ、リスクを回避でき、快適に利用できるでしょう。
風を起こさない輻射式冷暖房ラジアン
温風や冷風は、身体にとって良いとは言い切れません。
しかし、夏場や冬場など、冷暖房は必要不可欠です。
風による影響があるとわかっていても、使用せずにはいられません。
そこで、風を起こさない輻射式冷暖房ラジアンを検討してみてはいかがでしょうか。
輻射式冷暖房であれば、風を起こさずに、身体を温めたり冷やしたりします。
以下で輻射式冷暖房の特徴を解説するので、ぜひご検討ください。
輻射式冷暖房ラジアンとは
輻射式冷暖房とは、名前の通り「輻射」による熱移動を利用した冷暖房です。
冷水や温水を流すことにより、パネルの温度を変化させ、夏場はパネルが熱を吸収し、冬場はパネルから人や物へ熱を移動させます。
そのため、風を起こさずに室温を変化させることができるのです。
快適な室温
輻射式冷暖房ラジアンの大きな特徴は、人にとって快適な室温を感じられることです。
よく「夏場は木陰の涼しさ」「冬場は太陽光のような暖かさ」と例えられます。
実際に太陽が地球を温めている熱の仕組みは、輻射によるものです。
そのため、とても自然に近い形で温度を変化させます。
また、輻射式冷暖房は、湿度も変化させる仕組みです。
夏場の蒸し暑い不快感は湿度の高さが影響していますが、輻射式冷暖房はパネルを結露させる方式で湿度をコントロールするため、蒸し暑い夏でも快適に暮らせます。
身体全身を温める仕組み
輻射式冷暖房ラジアンは、身体全体を温めたり冷やしたりする仕組みです。
これは、輻射式冷暖房の、熱を移動させる仕組みが関係しています。
輻射式冷暖房が人に与える熱は、遠赤外線による輻射熱です。
遠赤外線の輻射熱は、温度の高いところから低いところへ移動する性質があります。
そのため、局所的ではなく、全体的に熱が広がるのです。
風を起こさないクリーンな環境
輻射式冷暖房ラジアンは、風を起こさないという点から、クリーンな室内環境を維持できるといった特徴もあります。
送風による冷暖房は、部屋中のホコリやハウスダストを舞い上がらせてしまうため、クリーンな環境を維持できません。
しかし、輻射式冷暖房ラジアンであれば、ホコリやハウスダスト、花粉やダニなども空気中に飛散させないため、安心できる室内環境を作れます。
稼働音が静か
風を起こさない輻射式冷暖房ラジアンは、稼働音もとても静かです。
送風による冷暖房の場合、どうしても風の音が耳に入ってしまい、睡眠の妨げになることもあります。
しかし、輻射式冷暖房ラジアンであれば、送風による音はありません。
稼働音はありますが、ラジアンの場合、稼働時の音は15デシベルです。
15デシベルは「真冬の森の静寂に雪が積もる音」よりも低いレベルですので、まったく気にならないレベルと言えます。
風による影響を考えるなら輻射式冷暖房ラジアンをご検討ください
送風による冷暖房設備は、メリットだけではなくデメリットもあります。
決して使用しない方が良いわけではありませんが、使い方には気を付けましょう。
また、輻射式冷暖房のデメリットを補うために、送風による冷暖房を使用することも推奨しております。
【関連記事:輻射式冷暖房の賢い導入方法!トラブルを回避し最大の効果を発揮するために】
風による影響を強く感じるのであれば、輻射式冷暖房の導入を検討してみてください。
輻射式冷暖房であれば、これまでの冷暖房によるデメリットを感じることなく、快適な暮らしを実現できます。